2011年12月7日水曜日

地獄のエンジニアブーツ

始まりはリアルマッコイズの901A対戦モデル(ジーンズ)を入手してから。ウエストはバッチリだったが、裾が……長い、長すぎる。W30L36。前所有者はモデル体型か。裾を詰めようかとも考えたが、10年以上も前のモデルだし、切るのは忍びない。……わたしは膝を叩いた、そうだ、ブーツだ。
 ブーツを物色していると、エンジニアブーツに出会った。以前にブームがあったようだ。全然知らなかった。エンジニアブーツといったらレッドウイングが代表格らしい。当初はレッドウイングで良いかなと思っていて、オークションで新品を物色していた。専門店が出品していたので質問してみた。丁寧な回答を頂けた。よし、ここから購入しようと最後の質問をした。……返事がない。残り4日もあったのだが……どうやら冷やかしと思われたらしい。レッドウイングから急に心が離れた。
 再度エンジニアブーツを物色する。ホワイツというメーカーのものに心惹かれる。お値段がお高い。諦める。出せてもレッドウイング価格くらい。レッドウイングの陰になっているチペワというメーカーに目を付ける。オークションで物色しているとショートエンジニアのUSタンの新品同様品が出品されている。これだ。定価の一万円引きくらいで落札。


 






 ここからです、地獄のエンジニアブーツとなるのは…… サイズが合わないので出品したということだが、実際は違う理由なんじゃないのかと邪推するぐらい地獄です。
 こんなに糞重いうえに糞硬いとは思わなかった。普通のスニーカー基準でみたら、見た目はいいけど、とてつもなく駄目。失格。そういえば、お付き合いのある社長(若くてカッコいい)に相談したら「エンジニアブーツは全然ダメだよ。ちっとも良くない。ABCとかで安いの買ったほうがいいんじゃない」と言われたことを思い出した。本当に、本当に言われたまんまじゃないか。
 返品とかできないし、履かないで置いておくのも勿体無いし、出品するのは面倒だし、挫けた心に鞭を打って履く前提で工夫してみることにしてみた。
 重さは仕方が無いとして、硬すぎる革をなんとかすることにした。“ピュアホースオイル”というのをホームセンターで入手する。手に付けて、塗りたくる。凄い浸透力。どんどん染み込む。ちょっと使いすぎたかもしれないくらいオイルを使った。しばらくはオイルメンテはしない方がいいかもしれない。だいぶ柔らかくなった。もっとクタクタにしたいが、あとは履きこむしかないかな。
 翌日、もうちょっと柔らかくするために革と格闘した。履いて歩くではなく、革を手で揉んだ。揉みしだいた。それはそれは激しく揉みしだいた。クタクタにしてやった。









 革はとりあえず良いとして、履いて歩くと足が痛いうえに寒い。足が痛いのは、靴底がとてつもなく硬くて重く、衝撃が直接足に伝わるから。普段スニーカーしか履かないので苦痛で仕方が無い。これを改善することにした。中敷きと靴下でどうにかならないかな? 中敷きは“MNX15 秘密で身長2cmアップ シークレットインソール エア中敷”にした。901A対戦モデルのL36でもこれなら大丈夫。てへへ。あとは靴下だな。いろいろ考えた末、バイカーグッズが最強だろうということで、“ラフ&ロード クールマックスソックスオーバーニー”にした。

 おっと、ちょっとだけ補足しておいた方がよさそう。わたしの足のサイズは24cm。だけれども足幅があり甲高なのでスニーカーは26cmでジャストサイズ。今回入手したチペワのショートエンジニアは8,5インチ(26,5cmぐらいなのかな)で大き目を入手。これはレッドウイングを物色していた当初にオークションの質問にたいして、丁寧な回答を頂いた時に、ワンサイズ大きい場合は中敷きで対応可能というものを参考にしたため。ジャストサイズを選んでいたらこういった改善策が無効になる可能性も無きにしも非ず、かも。

 中敷きと靴下が届いた。シークレット中敷きを早速装着してみた。全然駄目。シークレット中敷きの段差で足の裏が痛いし、足の甲が圧迫されて履いているだけで痛い。中敷きを包丁で1cmくらい薄くした。うーん、微妙。さらに薄くしてみた。納得いかん。捨てることにした。失敗はシークレットで頼む。レッドウイングのレッドベッドインソールを注文した。

レッドウイングのレッドベッドインソールが届いた。足裏の段差が無いので少し楽になったが、薄いとはいえ厚みがあるので、足の甲がやはり痛い。わたしは相当な甲高なんだろうな。甲に当たる革にスポット的に“ピュアホースオイル”を染み込ませ、押したり引っ張ったり揉んだりしてみた。あとはもう履きこんで馴染ませるしかなさそう。“ラフ&ロード クールマックスソックスオーバーニー”は試していない。もっと寒くなったら試そうと思う。地獄のエンジニアブーツだったが、まあ妥協できるかな程度にはなった。







 エンジニアブーツの本来の使用法は、ハードな仕事用です。これをファッション感覚で使用する場合には注意が必要だと思います。そのまま履くと、とてつもない地獄が待っています。ファッションで選ぶなら合皮の安くて軽くて柔らかくて暖かいものを選んだ方がいいと思います。本物のエンジニアブーツは糞重く硬く冷たいです(安全靴なので安全ではあります)。ハッキリいってお仕事で履いている方以外は、マゾヒストだけなんじゃないかと思います。ファッションは忍耐だという持論をお持ちでしたら全然問題ないかもしれませんね。

 しつこいけど再度の補足。エンジニアブーツは革が硬いし、靴ヒモで調整もできません。かてて加えて、わたしは足の縦方向小さいが、横幅は広くて、その上甲高という困った足です。靴と足が全然合っていません。だから余計に地獄だったわけです。当然といえば当然の結果ですが。ということですのでエンジニアブーツが一方的に駄目ということではありません。それと、地獄を味わいたかったのに、全然たいしたことがなくガッカリとか言われても知りませんからね。あしからず。

 とりあえず貧乏性なわたしは、我慢して履いていこうと思います。でも糞重いのは歩きずらいなあ。足がロボットになったように感じる。エンジニアブーツには懲り懲りです。二度と買う気にはならないと思う。まあ、自己責任ということで。あ、901A対戦モデルはバッチリです。ブーツを脱ぐと足の短さに愕然とさせられます。あはは。

続 地獄のエンジニアブーツ
※印関連する投稿
エンジニアブーツは愛でてよし、磨いてよし、履いてよし

『エンジニアブーツを磨こう!』

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