“自作RGBアンプ(NJM2267)をSCPH130で使用して満足な結果がでました”というネタを以前に書きましたが、良い結果がでてめでたし、めでたし。な感じで、どうして良い結果になったのか考察的なものは書いていませんでした。というか阿呆なので考察的なものは書けなかったというのが正しいところなのです。
なんとなくいつもあれはどうして良い結果になったのか考えるとはなしに考えていたのです。そうしていたらハタと気が付いたのです。今回はそれを書いてみました。ただし、実験とかはしていないので根拠の薄い考察的なものです。推測だけで書きました。間違いや誤りがある前提で読んでください。
旬はとうの昔に過ぎ去ってしまったネタなので書いても無意味なような気がしています……
PSone液晶モニターの正規な使用法と、RGB(21Pin)を利用した接続法の違いにいまさらながら気が付きました。これで何故シンクチップクランプが有効になるのか分かった気がします。
まず、PSone液晶モニターの正規な使用法を改めて確認します。PSone液晶モニターは、PSoneと直接接続して使用する周辺機器です。接続になにも使用しません。AVマルチ端子のメスとオスを直接接続させる方式です。
PSone液晶モニターを汎用利用する場合は、AVマルチアダプタを小改造して、他機種のRGB(21Pin)ケーブルと接続します。
つまり、AVマルチアダプタと他機種のRGB(21Pin)ケーブルという余分な要素を追加しているわけです。わたしの場合には、AVマルチアダプタと他機種のRGB(21Pin)ケーブルの中間にRGBアンプを追加しているので3つの余分な要素を追加していることになります(もっと詳しく書くとRGBアンプだけでなく、同期分離とシンクチップクランプを追加しています)。
AVマルチアダプタと他機種のRGB(21Pin)ケーブルという余分な要素が問題になるということです。これを打ち消すためにRGBアンプを使用していることになるということです(結果を客観視するとそういうことになる)。
RGBアンプは試行錯誤の結果という経緯があります。以前に経緯を書いたので繰り返しになりますがもう一度整理してみることにします。
同期分離しても改善されず、NJM2267でRGBアンプを追加してもいま一歩で、シンクチップクランプを追加して満足のいく結果になりました。実はここで思考停止をしてしまっていたんです。が、なんとなく以前のことを思い出して検索していたら、急に霧が晴れたような答えらしきものを発見したのです。
映像信号は直流信号だそうです。で、RGB(21Pin)ケーブルには電解コンデンサが内蔵されていますよね。この電解コンデンサは直流成分をカットして交流成分のみにする役割があるということみたいなんですな。
ということを踏まえると、PSone液晶モニターの要求している信号は直流成分をカットしない映像信号だったわけ(PSoneと直接接続して使用する周辺機器)。
つまり、AVマルチアダプタと他機種のRGB(21Pin)ケーブルを利用して汎用化しようとすると、直流成分をカットしてしまった交流成分のみの映像信号になってしまうということなんですな。もっとハッキリいうとAVマルチアダプタは悪さをしていない様子(推測)。
偶然にうまくいったものをいまの知識で改めて考えると、暗中模索だったことがよく分かります。
同期分離はおそらく的外れであり、NJM2267のRGBアンプも終端処理に電解コンデンサを使っているので、これもおそらく意味が薄く、最終手段として追加したシンクチップクランプで、失われてしまった直流成分を補っているということです。
間違っているかもしれませんが、電解コンデンサを通すと輝度情報が失われるということになるのだと思われます。シンクチップクランプで黒レベルを底上げして固定させるというイメージですかね。
単純な話、同期分離とNJM2267のRGBアンプは不要だったのかもしれない。シンクチップクランプだけあれば良かったのかもしれない。
RGB化N64,RGB化GCとDCが顕著に良い結果がでたのは、おそらくRGB信号が基準に満たないからだったということなのだろう。RGB(21Pin)入力端子があるTVやモニターでそれなりに映っていたのは、TVやモニターのマージンというか性能に助けられていたということではないかと思われる。
PSone液晶モニターは、RGB(21Pin)入力端子があるTVやモニターというよりは、直流の映像信号を要求する業務用モニター的なものになるのかな。
だから、家庭用ゲーム機を業務用モニターに映す場合にシンクチップクランプが有効になるという手段が、PSone液晶モニターにも有効になるということだったんですな。
この結論に達するまでに2年も掛ってしまった。本当に阿呆ですね。なにはともあれ阿呆は阿呆なりに紆余曲折の末に、というか紆余曲折があってこそ理解を深めることができました。
誤解のないように改めてしつこく書きますが、RGB(21Pin)入力端子があるTVやモニターでは、シンクチップクランプは避けた方が良いでしょう。
家庭用ゲーム機を業務用モニターに映す場合には有効な手段のようです。
PSone液晶モニターは業務用モニターに近しいというだけで、業務用基板が映せるということはありません。信号レベルの違いがあるので、映ったとしてもおそらく白飛びしてしまうと思われます。もしくは同期信号の問題でまったく映らないとかね。最悪な場合PSone液晶モニターが壊れて火を噴くなどということもあるかも知れません。わたしの興味の範疇にはありませんので本当のところは判断できかねます。
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