「シャングリ・ラ」 妄想者:池上 永一
この小説は……凄い。読み終わってからamazonのレビューにざっと目を通しましたが、予想通り賛否両論も凄い。
この小説を誰かに薦めるかと問われたら、即答できる。答えは否。絶対にお薦めしない。
わたし個人の感想はとても面白かった。
この小説の分類(ジャンルの規定)が賛否両論を呼んでいる理由なのではないのかと推測される。
この小説をSFとして読むか、ファンタジーとするか特定のジャンルを想定して読むと肩透かしを喰らう恐れがある。
わたしは全ての小説をエンターテイメントとして捉えている。その小説がどのジャンル(分類)に属するかというのは重要な情報です。これを踏まえて小説を読み始めます。大部分の小説は特定のジャンルに収まります。
これに反してジャンル跨ぎというか、ジャンルミックスというか一般的な分類に当てはまらない小説も当然あります。が、「シャングリ・ラ」はそれらを凌駕しています。振れ幅が凄いんです。小説の導入部分は、熱帯雨林と化した東京に巨大建造物アトラス……まさにハードSF的な雰囲気を醸し出しています。この流れでそのまま進むのかと思いきや……少女がブーメラン(カーボン製)で戦車をぶった斬り……アクション漫画的な描写が……
どうです? これだけでも凄い振れ幅でしょう? これにSF的ギミック満載、オカルト満載、オカマ複数、などなどがてんこ盛りなのです。
SFとファンタジーのジャンルミックスだけなら許容される方が多くなるような気もしますが、ここまで振れ幅が凄いと読み手を選ぶと言わざるを得ません。ですので、お薦めしません。
この小説を読んでいてジャンル(分類)やその振れ幅が気になって戸惑っていましたが、「長編超伝奇妄想小説」という勝手なジャンルにすることで十分に堪能しました。
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