2008年9月22日月曜日

「悪党パーカー/逃亡の顔」著者:リチャード・スターク/訳者:青木秀夫

「悪党パーカー/逃亡の顔」著者:リチャード・スターク/訳者:青木秀夫

この作品はHPBのみで文庫落ちしていません。本国で出版されたポケット・ブックス版表紙のイラストレーションは、フランケンシュタインの怪物を彷彿とさせるデザイン。ちなみにHPBは勝呂忠氏の抽象画です。

このシリーズが気に入っている理由。先日、このシリーズを要約するとしたらとして書いたのですが、要素として、計画、実行、勝利が心地よい。肝心要の“悪”は、パーカーという“悪の倫理”を通して選択・実行される。この“悪の倫理”を体現するパーカーと一体化することが心地よいのだ。日常生活のストレスを発散させる役割を、このサーガに期待しているのかも。悪の倫理の匙加減が絶妙であるのは、出版されている作品数が物語っている。

タイトルについての戯言。
「逃亡の顔」の“顔”を“貌”に変更するとより鋭さが増すような気がします。「悪党パーカー/逃亡の貌」どうでしょう。まあ“かお”とは読まないので却下でしょうが。

この本にはビニールカバーが付いていなく(もともと無いのかも)、クリアファイルを材料にして、先端がローラーになっている半田ごてで溶着した。だいぶ以前に自作したものだが、感触がとても良い。

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