2009年3月31日火曜日

GCをトランスコード








 前回アップロードできなかったGC→Kino101→KX29-HV3の画面。ソースは「ゼルダの伝説 風のタクト」です。ゲームそのものはプレイしていません。
「なんですの?」と思われて詳細が気になる方は、
ここを読んでみてください。

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SONY製LMD-9050でドラクエ7をRGB接続で遊ぶためのドラクエ7より楽しい電子工作

2009年3月29日日曜日

D端子延長ケーブルの加工(コンポーネント変換)








 GCのコンポーネントケーブルをネットオークションで入手しようと思っていましたが、3千円前後することが分かりました。もう少し安く入手したいと思い、HARD OFFでD端子ケーブル(残念ながらコンポーネントケーブルはありませんでした)を525円で入手しました。
 このD端子ケーブルを加工してコンポーネントケーブルにしようかと思いましたが、もったいないのでD端子延長ケーブルを入手してこちらを加工することにしました。
※D端子延長ケーブルでコンポーネントに変換してあるケーブルがあれば加工の必要はありません。または中継アダプターを利用する方法もありですね。

 D端子延長ケーブルを加工します。ケーブルはカモン製の安物です。ケーブルをニッパで切り、被膜をストリップします。
 赤、緑、青色のケーブルは細いので熱収縮チューブで補強してやります。RCAプラグはカナレのF-09を利用しました。
 ここで注意! カモンのケーブルの色に惑わされてはなりません。赤色はコンポーネントのY(緑)、緑色はコンポーネントのCb,Pb(青)、青色はコンポーネントのCr,Pr(赤)になっています。
 百均の赤、緑、青色の熱収縮チューブで色を変更し、シリコンチューブを利用しテンションが掛かりづらくしました。
 テスターで同通を確認しましょう。わたしは確認を怠りすっかり騙されました。
 加工してみて失敗したと思うのは、もう少し長く被膜をストリップすればよかったかなあという若干の後悔。まあ、使えるし、再加工は面倒なのでこのままでいいか。
 さて本題の前回の続きです。詳細はここを読んでください。
「こんなの読めるか!」という罵声が聞こえたような気がしますが、ごもっともな意見です。
 ざっくりと説明すると、日本ビスコム社製のKino 101を利用してコンポーネント(D1)をRGB(21ピン)に変換するという検証です。DVDプレイヤーは検証済みでしたが、ゲーム機ではどうなのかということを検証してみるために上記のケーブルの加工をしました。
 当初はWiiを実験する予定でしたが、ほとんどゲームはやらなくなってしまったので(実験してみるのは面白い)、Wiiの購入は止めました。そういう訳で手持ちのゲーム機で唯一コンポーネント信号を吐き出してくれるGCを実験機にしました。
 結果は何の問題なく写しだされました。おそらくWiiでも可能だろうと推測できます。気が変わってWiiを入手したら試してみようかな。

 上の写真が今回加工したケーブルとGC用ノーマルD端子ケーブルを接続したものです。
 画面写真もアップロードしようと撮ったのですが、散らかった部屋が画面に写り込んでしまったので撮り直してみます。

※GC画面をアップロードしました。続きが気になる方は
ここをご覧ください。

※追記します。
わざわざ自作しなくても、下記のケーブルがありました。なんてこった。
メーカー:カモン 型番:YF-03
仕様:D端子(メス)→コンポーネント(RCAオス)変換ケーブル 0.3m

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SONY製LMD-9050でドラクエ7をRGB接続で遊ぶためのドラクエ7より楽しい電子工作

2009年3月20日金曜日

Wii+Kino101+変換ケーブル=RGB(21ピン)<旧式機器Kino 101汎用化>













 あまりにも気ままに書きすぎてしまい、趣旨が伝わりにくいので、始めに簡単な趣旨説明をします。
――――――――――――――――――――
・モニター:SONY KX29-HV3(RGB21ピン入力端子付き)
・ゲーム機:任天堂 Wii
・トランスコーダー:日本ビスコム NTSC VIDEO EQUALIZER Kino 101

・接続順:[Wii](コンポーネントケーブルY,Cb,Cr)⇒[Kino 101](自作変換ケーブル R,G,B,CSYNC→RGB21ピン)⇒[KX29-HV3] 
――――――――――――――――――――
 Wiiから出力させたコンポーネント信号Y,Cb,Cr(D1 インターレース 水平同期周波数15.75KHz)をKino 101を介してR,G,B,CSYNC(インターレース 水平同期周波数15.75KHz)に変換。自作の変換ケーブル(R,G,B,CSYNC→RGB21ピン)を利用して、KINO 101とモニターを接続させる。というのが本文の趣旨になります。
 極簡略にいえば、“コンポーネント→RGB21ピン”という試みです。
 話があちこちに飛ぶのは堪忍してください。というか、この簡単な説明で本文を読む必要はないかも。お暇な方は、珈琲でも飲みながらお付き合いください。

※プログレッシブ(D2~)、PCモニター、アップスキャンなどの情報を必要とされている方には不要な情報ばかりです。
 Wii本体、Wii純正ケーブルの改造ではありません。外部機器によるトランスコードになります。
「そんな似非RGBでは許さん!」という頑固一徹さんにも向きません。
 予算はおおよそ壱万円前後でしょうか。これはトランスコーダーを購入する価格(ネットオークションで入手する場合は、その時々で値段が乱れることもある)と、自作ケーブルの部材価格によりますので、おおまかな目安としてください。自分の場合は、総額でも壱万円以内だったと記憶しています。


 Wiiの出力は、コンポジット、S端子、コンポーネント(D端子)で大枠では三つの接続方法がある。コンポーネントとD端子は、細かな差異はあるが同一のものとみなす。
 ご存知の方には不要な情報でしょうが一応前置きを。その昔にはRGB21ピンという接続方法が存在した(現行機であるPS3は正式にサポートされている。ですが、純正RGB21ピンケーブルの製造は既に終了している)。D端子が存在する以前の最高画質と言われた接続方法であったが(D1とRGB21ピンに限定するなら、D1の画質は、S端子とRGB21ピンの中間に位置するという意見もある)、家庭用TVではほとんど普及しなかった規格である。かてて加えて、D端子、HDMI端子などの新規格の台頭により、その存在は過去の遺産といっても過言ではないだろう。
 であるが、一部の旧世代の間では、いまだい愛用されている? のである。かくいうわたしもその一部に含まれているのであるが。
 どうして新規格に移行しないのかと問われれば、RGB21ピンが付いているモニターが壊れないから、そのあいだは使い続けるつもり。と、答えるだろう。地上デジタルに完全移行したらとりあえず、地上デジタル―アナログ変換チューナーを買い足そうと思っている。もっともあまりTVは観ないので問題ないのだが。
 モニターが壊れるまでは、この接続方法に拘り続ける所存なのである。
 モニターのKX29-HV3が死んでしまったら、SEDモニターにしたいなあ。長生きしてくれKX29-HV3。頼むよ。

 話がそれてしまったので軌道修正をします。
 任天堂のゲーム機で、RGB21ピン接続を正式にサポートしていたのは、SFCだけで、それ以前のFC、それ以降のN64,GC,Wiiではこの規格は無視されている。ですが、改造を前提にすれば、FC,N64,GCでRGB21ピン接続は可能である。
 FCではPPUを変更することにより、N64ではRGBアンプを追加することにより、GCでは純正D端子ケーブルを改造することによりRGB21ピン接続を可能にしてきた。もちろんこれは、電子工作が得意な、先人の叡智の賜物だ。わたしはこの叡智を利用して、前記の三機種をRGB化した。
 そしてついにWiiの登場である。これをRGB(21ピン)化させるのは、実質不可能といわれている。正確にいえば可能なようだが、異常に面倒な方法なので、これを知っても、同様に改造しようとは思えないのである。この方法は「Wii RGB」で検索すれば知ることが可能ですので、ここでは割愛します。
 もうちょっと簡単な方法があればいいのになあ。というかRGBの可否で購入を検討しているってなんなんだ。
 とりあえずWiiの根本的な解決策は、電子工作を得意とする誰かに任せます。

 そしてわたしは別のものに着手した。
 DVDプレイヤーの接続方法をRGB21ピンにしたいと思いはじめたのである。所有するDVDプレイヤーは壱万円台の低価格プレイヤーなのですが、D端子が付いている。この時点では、Wiiを所有しておらず、とりあえず手持ちのDVDプレイヤーで検証してみることに。
 コンポーネント(D端子)の規格はD1~D5まであり、D1はRGB(21ピン)にもっとも近い(どちらの解像度も480i)。RGB(21ピン)は、R,G,B,CSYNCで画がでる。D1は、Y,Cb,Cr信号で画がでる。複雑な説明は割愛するが、ごく簡単にいうと、D1は、Y(輝度信号)に複合同期信号が重畳されているくらいのもので、信号にほぼ差がないように思えるのだ。厳密にはもうちょっと複雑らしいが、この際そこは無視する。
 このD1をRGB(21ピン)に変換する機器が市販されていればオールOKな訳で、早速、検索しまくる。
 こういった機器はまともに新品を購入すると結構な値段だし、主流から外れた要求なので、需要もなく生産が終了している。まあ、当然といえば当然だろう。そういう訳で、ネットオークションで探すことにした。
 肝心なのは、所有するモニターがプログレッシブには対応していないので、アップスキャン(水平同期周波数が15kHzのままで)しない機器を探し当てること。
どうやらプロジェクターなどで、ホームシアターを構築する際に利用する古い機器にそれらしいものがありそうだ。
 結果的に入手できたのは、日本ビスコムというメーカーのKino 101とういう機器。D1(コンポーネント)をR,G,B,CSYNC(BNCプラグ)に変換してくれる。
直接RGB21ピン端子には接続できないが、わたしのような素人でも、変換ケーブルを自作すればなんとかなりそうだ。

 変換ケーブルを作製した部材は、
――――――――――――――――――――
・BNC→RCA変換プラグ(安物)
・コンポーネントケーブル(安物)
・コンポジットケーブル(安物)
・ステレオケーブル(安物)
・RGB21ピンオス端子
・75Ω抵抗(不要かも)
・DC5V1Aアダプタ(不要かも)
・熱収縮チューブ、半田、半田こて、デザインナイフ、などなど
――――――――――――――――――――
 参考にしたRGB21ピンオス端子はPS用純正RGBケーブルです。電解コンデンサーはおそらく不要だと思い省略。75Ωは不要だと思ったが、念のために使用。DCアダプタは不要だと思っていたが、必要なことが発覚して、適当なものを使用(さらになくても問題なかったことに最近になり気づく)。
 紆余曲折のすえ上記の部材を加工して完成。無事にDVDを再生させることとあいなりました。プログレッシブで出力させると当然のことながら画面が乱れて映りません。

 DCアダプタの件。DCアダプタで5Vを、RGB21ピン11番ピンのAVコントロールに供給しないと映らなかったが、最近になり、このDCアダプタがなくても映ることが判明した。
 モニターはKX29-HV3で、このモニターにはリモコンが二つ付属している。普段はふしぎリモコンを愛用(手にしっくりくるデザインと操作性が素晴らしい)していたが、誰もが経験する、リモコンが行方不明になる怪奇現象が起こり、急遽でかいリモコンを使用することにした。そして、このリモコンの下半分がスライドすることに今更ながらに気づいたのだ! スライドの内部には複数のボタンがあり、その中の「RGB」というボタンが目に飛び込んできた。「ん?」なんだこのボタン、これを押すとどうなるのか? TV放送を観ていたが、これを押すと……画面が真っ黒になり、左上部にRGBと表示された。RGB21ピンケーブルは接続していないのに……これ如何に。
 試しにDCアダプタを接続しないで、DVDプレイヤーをKino 101を経由してRGB21ピンに接続して再生してみると、映るじゃないか。ということでKX29-HV3にはDCアダプタは不要だったのが判明した。
 モニター本体にもRGBボタンがありました。購入当初は操作していた記憶がありましたが、完全に失念していました。
 一般的なゲーム機のRGB21ピンケーブルでは、AVコントロール信号が出力されているので、メニューの各種設定で「オートRGB:入」にしておけば、ゲーム機の電源をONにすると自動的にRGB画面に切り替わります。
 AVコントロール信号を使用しない今回のような場合には、リモコンのRGBボタン(モニター本体のRGBボタン)を押せば「強制RGB:入」になります。メニューの各種設定から「強制RGB:入」に設定することは出来ません。
 AVコントロール信号の「あり/なし」も想定された設計なのでしょうか? ともあれ変則的な使用にも対応可能な設定は非常にありがたい。

「お前はいつになったらWiiの話をするんじゃ、ボケが」と叱責の声が聞こえたような気がする。すみませんねえ。もうしばらく辛抱をしてください。
 もう察しのよい方は答えがみえていますね。DVDプレイヤーをWiiに置き換えればRGB21ピン接続が可能なはずです。


※所有していないので確認はしていませんが、携帯ゲーム機のPSP3000がインターレースに対応したので、おそらく上記の方法でRGB21PIN接続も可能だと思います。

※SONY製TVのWEGAシリーズには、SONY独自規格であるAVマルチという入力端子がある。この“AVマルチ”と“RGB21ピン”には互換性があり、扱う信号が同じなので(実際にはもっと複雑です)、RGB21ピンメス→AVマルチ変換ケーブル(旧世代のゲーム機のRGB21ピンをWEGAに繋ぐ場合に有効)を入手するか、自作すれば、上記の方法でRGB21ピン接続も可能だと思います。

 かなり脱線しますが、“AVマルチ”について補足情報を。
 WEGAにはAVマルチ入力端子がありますが、これはSONYのゲーム機である、PS1,PS2,PS3との接続を前提に作られたもので、RGB21ピンの規格に似ています。省かれた機能は、AVコントロール、YS,YM信号などで、おおまかにいえば形状が異なるだけで主要な信号は同じです。
 PS1では映像信号として、R,G,B,CSYNCが出力される。以下ではこの映像信号をRGB21信号とします。
 ここからがSONY独自規格といわれる所以です。PS2,PS3ではRGB21信号以外にも、Y/色差信号が出力可能なように機能拡張がなされている。Y/色差とはコンポーネント(D端子)のこと。ちなみにAVマルチケーブルで出力可能な上限は、PS2,PS3どちらも~D2までとされています。
 PS3のD端子ケーブルでは、D1~D5まで出力が可能なので、PS3の映像出力設定で、テレビ側の入力端子をコンポーネント/D端子と設定すれば、AVマルチケーブルでもD1~D2はもちろんのこと、D3~D5の出力が可能ではないかと推測できる。ただし、受け手であるテレビが、AVマルチ入力端子を経由して入力される信号(D3~D5)に対応していればの話ですが。「素直にD端子ケーブルで繋げばいいんじゃね」と、自分に突っ込んでおきます。
※追記します。どうやらAVマルチ入力端子付きWEGAでは、D5は対応していないようです。
 受け手であるAVマルチ入力端子付きWEGAには、RGB21信号のみ受け付けるものと、RGB21信号,Y/色差信号を受け付けるものに二分される。
 話が遠回りになりましたが、RGB21信号のみ受け付けるタイプで、D端子入力端子がないWEGAでは、わたしが行った方法が(変換ケーブルを入手するか、自作すれば)有効になるのではないかなあ。と思ったが、AVマルチ入力端子が付いているWEGAで、D端子が付いていないモデルというのはそもそも存在するのだろうか……検索したら初期6機種が該当した(KV-21SP1,KV-21SF1,KV-14AF1,KV-25AF1,KV-21SVF1,KV-25SVF1 )。
 上記の記載は、PS2,PS3を所有しておらず、AVマルチ入力端子付きWEGAも所有しておらず、実際には一切の確認をしていません。推測の域を出でません。
……そしてAVマルチ入力端子付きテレビもその役割を終え、RGB21ピンと同様に過去の遺産になりつつあるのです……


 こんな情報は、誰の役にも立たないだろうなあ。ブログタイトル「寝坊しました」がしっくりくるネタではありますが。
 S端子で接続するのとあまり差異はないです。苦労する甲斐はあまりないです。またコンポーネント(D端子)のあるモニターでは、素直にそちらに接続したほうがいいと思います。というか普通はそうしているんだろうなあ。検索しても自分のような酔狂なことをしている物好きな方は見当たらないし。
 今更、ブラウン管で、インターレースで、RGB21ピン接続なんて泣けてきますよ。わたしはこの状況を楽しんではいますが、崖っぷちでなおかつ片手でぶら下がっているようなものです。決してお奨めはしません。

――――――――――――――――――――
補足情報
Kino 101
入力:色差/S
出力:GBR/色差/S/コンポジット
――――――――――――――――――――
 Kino 101から出力される複合同期信号(CSYNC)は、純粋な? 複合同期信号で、コンポジットではありません。HD(水平駆動信号)VD(垂直駆動信号)も出力されています。HD-Dsub15PIN への接続にはBNC-HD-Dsub 変換ケーブルがオプションとして用意されていたようです。PCモニターでも水平同期周波数15.75KHzに対応できれば、利用可能です。PCモニターには詳しくないので、対応可能なPCモニターの機種は判りません。
 このKino 101以外にも複数のビデオプロセッサーを所有している。どれもRGB21ピンに変換するための目的で入手しましたが、実際にはKino以外は使用しておらず、積んであるだけ。そのうちブログのネタとして有効活用しようかな。

 Kino 101自体も探しづらい機器ですが、このような機器を探される場合には、いくつか別の候補があった方がいいと思い、三つほど候補を挙げておきます。

・VSA2000Ⅱ S-GBR ビデオプロセッサー
入力端子:S端子、オーディオLR(色差入力オプション OP-03)
出力端子:21Pマルチコネクター(EIAJ規格)

・VSA2000PⅡ S-GBR ビデオプロセッサー
入力端子:S端子(色差入力オプション OP-03)
出力端子:G,B,R,CSYNC BNCコネクター

・三菱 D-2001 COMPONENT/RGB DECODERまたはDC3000(OEM製品)
入力端子:色差(Y,Cb,Cr×2、Y,Pb,Pr/D4端子×各1)R,G,B,H/C,V BNCコネクター
出力端子:R,G,B,H/C,V BNCコネクター

 上記二機種どちらも日本ビスコム社製です。どちらの機器も発売当初はS入力端子のみだったようですが、オプション(OP-03)として色差入力が追加できたようなので、この色差入力が追加されている機器を探してみるのもいいかもしれませんね。VSA2000Ⅱ(21Pマルチコネクター)の方が、ケーブルを作る手間が掛からないと思います。手間を惜しまなければ、VSA2000PⅡ(BNC)でも流用可能です。
 三菱社製のD-2001も候補にはなりますが(当初はこれが最有力候補だったが、うまくいくか疑問だったし、発売当時価格よりもべらぼうに安いとはいえ、Wiiだけの為にWii本体価格より高いものを買うのは阿呆らしいと思い見送り)、若干値段が高い。上記の二機種は壱万円もあればお釣りがきますが、これは最低でも参万円は出さないと無理そうです。入手しやすいので、どうしてもという方は、これも選択肢に加えてみるのもいいかもしれません。こちらもケーブルを作る必要があります。
 これ以外にも同様の機能を持つ機器があると思います。いろいろ発掘してみるのも面白いかも。

 Kinoを入手できたのは、思い返すと非常に幸運だったと思えてきました。
 三管には詳しくないですが、三管の入力信号はRGB映像信号が望ましいのは想像に難くない。LDプレイヤーのS端子からRGBに変換させ、なおかつイコライジングさせる機器が望まれて、VSA2000などの機器が製造・販売されたのだろう。
 LDプレイヤーからDVDプレイヤーに時代が移り、これとともにS端子の上位映像信号であるコンポーネントが登場した。当然のことながら、プロジェクターもコンポーネントに対応することになる。
 しかし、三菅などの映像機器は、その当時でも非常に高額で、おいそれとは買い換えしがたいのも想像できる。そこで、VSA2000には色差入力がオプションとして用意され、またKinoなどの機器が後継機として発売されたということだろう。さらにこの後にはプログレッシブに移行し、現在ではご存知のように、時代の潮流はアナログからデジタルに移行し始めている。
 その当時、旧い機器を使用しているユーザーが、新しい規格である色差に対応したプロジェクターに買い替えるまでの数年間に製造・販売されたニッチな機器だったということなのではないかと思われる。
 これを入手する段階では、アップスキャンしてしまう機器かもという一抹の不安がありましたが(情報が非常に少ない)、「エイヤッ」と落札しました。
 これ以降、KINOの出品はされていません(プロジェクターと一式で出品されていたことはありました)。
「RGB21信号→D1信号」という変換をする機器は、まだ探せばみつかる。これもそのうち製造中止になるだろう。
 上記とは逆の「D1信号→RGB21信号」という変換は、完全に時代に逆行した要求なので、既に製造中止になっているし、今後も製造されることは無いだろう。あまりにもニッチすぎて採算が取れないでしょうし。
 ただ、ネットオークションなどで出品されていれば、需要が無いのでとても安価に落札できる。
 あとは、Wii本体を簡単な改造でRGB出力できる技術を公開してくれる“技術者”を待つしかありません。

――――――――――――――――――――
写真の説明をします。
写真:1
 SONY純正RGB21ピンケーブルとAVアダプタ四種。
 上からPSone用液晶に自作したAVマルチアダプタ。その下がSS用。上から三番目が任天堂用(RGB化FC,SFC,GC)。一番下が無加工のAVマルチアダプタ。
SS、任天堂用のAVマルチアダプタは、どちらも純正RGB21ピンケーブルのプラグを利用している。またピンを追加してS端子も出力可能にしている。
 もともと使用していたRGB21ピンケーブルを部品取りにしてしまったので、RGB21ピンケーブルはSONY純正を利用している。AVマルチアダプタは汎用化に大活躍している。

写真:2
 これはRGB化したFC,N64用に自作したもの。AVマルチアダプタを任天堂用に加工する際に、部品取りにした任天堂純正RGB21ピンケーブルとAVマルチプラグをドッキングさせた環境に優しい自作ケーブル。
 RGB化FC,N64内部に電解コンデンサーがあるので、RGB21ピンプラグ内の電解コンデンサーは殺してある。黄色いタイラップは簡単に識別できるように付けている。

写真:3
 これは任天堂純正D端子ケーブルをRGB21ピンに改造したGC用ケーブル。
 改造方法は基本的に、こちらを参考にさせていただきました。ありがとう!
 もともとのD端子ケーブルでR,G,Bを伝送させ、もう一本のケーブルで5V,CSYNC,音声R,Lを伝送させている。このケーブルは、部品取りになってしまった、SSのRGB21ピンケーブルとAVマルチプラグを有効活用している。
 RGB21ピンプラグは、VMC-2121という両端がRGB21ピンになっているケーブルを部品取りにした。
 もう少し早く今回の計画を思いついていたら、作らなかったかも。でも結局、自作の魅力にあらがえずに加工してしまうんだろうなあ。

写真:4
 これが今回、自作したケーブル。
 RGB21ピンプラグは、GCで利用したVMC-2121ケーブルのもう片方のRGB21ピンプラグを利用した。DCアダプタは、PALMⅢというPDAで利用可能だと謳われていた(実際にはこれは誤りだったことが判明)社外品だったもの。

写真:5
 KX29-HV3に付属していたリモコン。

写真:6
 これはKINOを経由して変換出力(D1→R,G,B,CSYNC)された映画のDVD画面。
 ちなみにソースは「銀河ヒッチハイクガイド」です。オープニングが素晴らしい。
 原作の最終巻「ほとんど無害 」は……故ダグラス・アダムス氏も無念だったろうなあ。長いこと翻訳されなかった理由はどうあれ、最後のあれは、放心状態になった。


――――――――――――――――――――

 今回のネタは、適当に遊んでいたものを文章化したものです。もう少し文章をスッキリさせようかと思いましたが、それでは自分的には面白くないので、当初の文章に追加に追加を重ねてみました。
 本当はもっと追加してカオス状態にしようと企んでいましたが、途中で自分が何を書いているのか判らなくなる場面もあり、自ら生み出したカオスに飲み込まれかけました。「もうね、十二分にカオスだよ」と、突っ込まれそうですが、それはごもっとです。
 当初の願望は、Wii本体を簡単にRGB化する方法か、ケーブルで何とかしてくれる技術者が現われて、「これこれこうすると出来ますぜ、皆さん」というのを待っていたのですが、いくら検索してもそのヒントすら見つけることも出来ずに悶々としていました。
 実際には“ケーブルで何とかしてくれる商品”というのもありますが、これはVGAケーブルで、プログレッシブ(Y,Pb,Pr)に対応したソフト以外は、PCモニターに映すことができない仕様らしい。
 検索ワードをあーでもない、こーでもないと変えながらあてどなく彷徨っていたところ、ホームシアターを構築するための掲示板に行き当たりました。この辺からWii本体、ケーブル改造ではなく、外部機器でどうにか問題を打破できるのではないかと思うようになりました。しかし、RGB21ピンに拘り過ぎて、機器の候補が見つかりませんでした。
 そこで、単純に映像信号だけに注目してみると、候補が見つかりました。三菱のデコーダーが利用出来そうでしたが、あまり予算を掛けたくありませんでしたので、これは見送り、もう少し手頃な機器はないか探してみました。
 掲示板を読んだ限りでは、VSA2000が利用可能なようで、比較的安く入手出来そうな感触をもちました。
 ターゲットを決め、じっと獲物が現われるまで待ちました。
 そこでビスコム社製Kino 101が不意に出現したのです。その時は検索しても、情報が少なすぎて、これが利用可能かハッキリしませんでした。落札したのは、失敗してもまあいいかと思ったからです。
 これを落札するまでの期間で、映像関係の知識が少しは身に付いたかな。以前の自分よりも確実に理解を深めたことは確かです。この記事? を書くにあたり、文章化したことでさらに理解が深まったような気がします。
 映像関係に詳しい方からすれば、「それくらい理解していて当然だ」と指摘されてしまうでしょうけど。例えるなら、赤子から幼稚園児に成長した感じです。それでも十分に達成感は味わえたので、個人的には満足しています。
 ただ、色差については、理解しているとは言い難く、上っ面の情報だけで、その理論はまったく理解していない。
 理解が及ばないものは、ブラックボックスとして扱うが、それが扱えないという訳ではない。浅はかな知識でも、理解の及ぶものと、理解の及ばない境界さえキッチリ区分けすれば、何とかなる場合もある。
“理解の境界の明確化”というのが曲者で、理解していないにもかかわらず、理解していると思い込んでいることも多い。
 今回の作例では、Kinoから出力されたR,G,B,CSYNCを、RGB21ピンに変換するケーブルを自作した訳ですが、電解コンデンサー、抵抗、YM,YS端子の処理が必要なのか、必要ないのか正直にいうと判らない。
 電解コンデンサー、抵抗、Ym,YS端子がなくても画は映し出されるが(当初は実際にこうした)、これら全てを組み込んでも問題ないだろう(電解コンデンサーのみ組み込んではいない)。
 このように文章化すると、非常にあやふやな理解しかしていないことがよく分かりますね。モニターのマージンにすがった危うい成功といえる。
 上記の駄文が、現時点の自分の“RGBとゲーム機”に関する全知識になります。書き残したことはありません。素人ですので、かなりいい加減で、推測も多々あります。誤りもあると思いますので、すべてを鵜呑みにしないように注意してください。

 今回のネタは、めいっぱい愉しんで書けたし、こういったことを話す趣味の合う友人もいないので、このブログは自分的には有用なのかも。
 こういった拘りは、ほとんど無意味だと自分でも思う。「単純なことをこねくり回して複雑に考える」とよく言われる。こう言われると、とても萎える。こういう傾向こそ人格を構成する要素なのに、そこを否定されると立つ瀬がないんです。
 だから、こういった拘りを他人に話さないようにしている。ブログでなら独り言のようなものなので、思う存分つぶやくことができる。
 これがWEBの向こう側のどなたかに有用な情報であれば、もっと良いことではありますが、これについては、まったくもって自信がない。
 あ、そうそうKinoは「キーノ」と読むようだ。猫の名前みたいで可愛いですね。

 えっ、肝心のWiiの件ですか……購入してもおそらくゲームなどやらないだろうという結論がでまして、検証結果は報告できません。“おそらく可能なはず”です。わー、ごめんなさい。石は投げないでください。
 その代わりにGCのコンポーネントケーブルを入手して検証してみます。


※GCで試してみました。続きを読む場合にはここを読んでみてください。

関連するコンテンツ『PSone液晶ニター(SCPH-130)の画質調整(* OSD MODE *)への入り方   ~裏コマンド(大技林的ネタ)~』
※関連するかもブログ内リンク
これでN64も、GC(RGB化)も、DCもSCPH130にバッチリ映るんです。OSDでの画質微調整とあわせれば完璧です。
同期分離(LM1881)
RGBアンプ(NJM2267)
RGB(21PIN)をHDMIに変換してみた


SONY製LMD-9050でドラクエ7をRGB接続で遊ぶためのドラクエ7より楽しい電子工作