2023年9月23日土曜日

百均のLED懐中電灯をスクーターのミラーにクランプする

 はい、こんにちはKOKEです。今回は百均のダイソー商品で遊ぶです。
 その商品はLED懐中電灯です。電池3本を使用するLED懐中電灯は、昇圧回路などを使用しておらず抵抗だけで電流制御しているので割と簡単に改造できます。
 それとLED懐中電灯を原付のミラーにクランプするのを工夫してみました。ミラーにシャフトを使用しているバイクであれば今回の方法は応用が利きます。

 まずはダイソーで入手した商品2点を下記に記載しておきます。
 今回も写真はありません。ミラーにクランプするステーはペイントで描きました。


ダイソー

『LED LIGHT -STRONG- ランチャーライトストロング』
単4乾電池3本使用
※電池別売
特殊レンズ使用で力強い光!!
1LED:4.5v/170mA
40lm

『BASIC BRACKET』
直径25mmのつっぱり棒専用
耐荷重:1Kg
5mmボルト・ナット&滑り止めシート付き
2セット



 LED懐中電灯をなんとなく手に取った。それから色々物色していたら、つっぱり棒のオプション品であるクランプを見つけた。
 LEDの懐中電灯の握り部分も25mm(実測27mmm前後)ぐらいなので合体できるな。今のところ使い道は考えてはいないが、何か工作してみようととりあえず入手。百均なので気軽に買えるのが良い。

 さて、LED懐中電灯をクランプさせて何に使おうかな? 自転車に付ける? いや、自転車は所有していない。
 原付スクーターにでも付けるかな。L字ステーを使ってミラーと共締めすれば簡単だなと思ったが、ミラー取り付け部がライトカウル表面より下がっている。ワッシャー数枚をスペーサーとして使うか、ミラーアダプターを使用すれば問題なさそう。
 いったんはこれで良いかなと思っていたが、急ぐ必要もないので別の方法を模索してみることにした。
 この模索がいわゆるお金の掛からないお遊びである。暇な時に色々作戦を考えるわけだ。なんとなく案が浮かんだので暇な時にホームセンター(ジョイフル本田)に行ってみて入手したものは、下記の通り

・6角ナットM12
・高ナットM6 30mm
・ホーローM6 20mm
・ちょうボルトM6 15mm

 これらを組み合わせる。ただし、加工がいる。6角ナットM12の側面にM6ネジを切るだけ。電動ドリル、下穴5mmドリル刃、M6ピッチ1.0のタップ切り、ポンチが必要です。工作の難易度は割と低いです。
 下準備の追加としては、つっぱり棒クランプのネジ取り付け穴を5mmから6mmに拡張するぐらいです。プラスチックなのでドリル使用なら一瞬で作業は完了です。

 ①取り付けるミラーを車体から外す、ミラーのナット、ゴムカバー等を外す。
 ②角ナットM12をミラーに通す。ゴムカバー、ミラーのナットをミラーに付ける。
 ③ミラーを車体に付ける。ミラー調整も済ませる。
 ④側面にM6ネジ切りした6角ナットM12にホーローM6 20mmを3mm六角レンチで仮締め。
 ⑤飛び出しているホーローに高ナットM630mmを仮締め。
 ⑥高ナットにLED懐中電灯をクランプしてちょうボルトM615mmで仮締め。
 ⑦LED懐中電灯を点灯させお好みの位置を確認し、④、⑤、⑥で仮締めした部分を本締めする。完成!!
 6角ナットM12を使用したのは内径がミラーのシャフト径に近いため。内径10.3mmぐらい。実際にはミラーをホームセンターに持ち込んで試した。
 それとパイプと違い側面が平面なので加工しやすいというのもあります。
 ユニクロメッキの鉄なので安いというのもあります。ステンレスは硬いので加工の難易度が上がります。
 ミラーによってシャフト径が違いますので、M14(内径12mm)、M16(内径14mm)、などに変更されれば応用が利きます。側面に利用したホーロー、高ナット、ちょうボルトはM6でピッチ1.0を使用しましたが、これはバイクや自動車で最も使用されるサイズなので、タップ切りも下穴5mmドリル刃も別途で入手されても無駄にはならないと思われます。
 ちょうボルトを使用したのは、LED懐中電灯を簡単に取り外すことができるようにするため。


 ここまでが取り付けで、ここで終わっても問題ありません。が、LED懐中電灯もちょっとした改造を施します。
 ※以下は素人のわたしが適当に書いているので、実際には参考程度に留めて下さい。鵜呑みになさらないようにお願いいたします。

 単4乾電池3本使用をUSB電源に対応させます。そのためにLED懐中電灯のスペックを知る必要があります。パッケージの記載は下記の通り。 1LED:4.5v/170mA

 制御は簡素な抵抗だけです。抵抗値は4.7Ωのチップ抵抗でした。
つまりスペック表は無いものの計算すると、LEDのVfを3.7Vとして使用しているようです。
4.5V-3.7Vf=0.8V
0.8V÷0.17A=4.70Ω
間違いなさそうです。
消費電力は、
0.8V×0.17A=0.136W
です。

 USB電源の場合は5Vで計算しました。
5V-3.7Vf=1.3V
1.3V÷0.17A=7.64Ω
170mAで使用する場合は抵抗を交換する必要があります。

 抵抗を交換しない場合は、
1.3V÷4.70Ω=0.276A
つまり276mA流れます。乾電池使用よりわずかに明るくなり、どれくらいかわかりませんが寿命も短くなります。

 抵抗を交換する方法もありますが、整流ダイオードを入れれば電圧降下します。
1Aの整流ダイオードで十分です。0.6V電圧降下すると仮定して、
5V-0.6V=4.4V
になります。
4.4V-3.7Vf=0.7V
0.7V÷4.70Ω=0.148A
 148mAなので乾電池使用時よりやや暗くなるでしょう。電池消耗が無いので明るさの変化はないですね。

 わたしは整流ダイオードを入れずに、抵抗も交換しません。長時間点灯させることもないし、もし切れたらその時にはダイオード入れようかな。


 USBが簡単だと思いますが、12V車から電源を利用する場合も計算してみましょう。
 一応14Vで、こちらの場合はダイオードは必須だと思われるので、0.6V電圧降下で計算します。
14V-0.6V-3.7Vf=9.7V
9.7V÷0.17A=57Ω
抵抗は57Ωになります。

9.7V×0.17A=1.65W
1.65Wになりますので抵抗の容量Wはマージンをみて4Wの57Ωといったところでしょうか?
 120Ωで2Wのものを並列すれば、容量W2倍、抵抗値半分になりますね。2Wの抵抗は結構大きいけれど、電池を入れないのでスペース的には余裕はあると思います。
 この場合内部のチップ抵抗4.7Ωは必ず取り除く必要があります。


 肝心の工作部分は取り出し式の電池ボックスのプラスとマイナスに、USBの線のプラスとマイナスを半田付けすればいいだけです。USBの配線はLED懐中電灯後方に穴を開けて通しました。
 USBケーブルの端子はタイプAが無難でしょうね。長さはお好みで。
 わたしはタイプAメスを短めに付けました。タイプAオス端子だけ別途手配したので、ケーブルか端子ケースにダイオードを仕込んでもいいかなと思っています。抵抗なら3Ω(1/2W)を追加すればダイオード無しでもいいと思います。
 電池ケースに接続させた理由は、後方のオンオフスイッチを利用したかったからです。
 LED懐中電灯の改造は以上となります。ごちゃごちゃ書いていますが、電池ケースにUSBの配線を半田付けしただけです。何も難しいことはしていません。
 点灯はモバイルバッテリーで確認しました。

 車体側のUSB電源はダイソーのシガーソケット用USBを適当に加工して適当に取り付けしようと考えています。USBタイプAオス端子が届いてから作業しようと思います。


 このようなコンセプトの商品は既にたくさん存在しています。なおかつより優れた性能だったりします。わざわざ自作する必要はないです。
 原付の使用用途はコンビニに行くだけなので本当はこんなもの必要ないのですが、わたしは自作、加工、改造が楽しいので自分の可能な範囲で遊んでいます。

   ここだけの話、抵抗の容量については最近知りました。実際に失敗してようやく容量について理解しました。1/4Wとか1/2Wの表記は抵抗のサイズだと思っていました。恥ずかしーそれでは!

2023年9月15日金曜日

プレスカブを最強にしてみたよ

 はい、こんにちはKOKEです。今回のネタはスーパーカブです!


新聞配達で使うバイクと言ったらプレスカブだった。現在はヤマハ製ニュースギアというスクーターの使用が圧倒的だと思われる。
 今回は、プレスカブの改造をネタにしてみます。
 10年以上前? に新聞屋さんでもないのにプレスカブを新車購入したAさん。日常使いに現役なのですが、前カゴの前にある前照灯がいかれてしまった。配線系のトラブルではなく物理的破損。
 状態は、前カゴ兼ヘッドライトステーの変形、ヘッドライトステーの折れ。ヘッドライトケースの割れ。ヘッドライトリムの変形。ヘッドライトレンズは割れておらず、ヘッドライトは点灯していた。
 針金とタイラップで歪んだ前カゴに無理やりくくり付けられていた。パリダカラリー参戦中のとりあえず直しました仕様である。嫌いじゃないけどライトの光軸どうのという話じゃない状態。
 部品はライトケース、ライトリム、前カゴ兼ヘッドライトステー、前カゴを交換すれば復活しそう。
 こんな状態のプレスカブを見ていてあれこれ考えていたら弄りたい欲求がむくむくと頭をもたげた。
 わたしはボロい溶接機があるので溶接は可能。ドリルもサンダーも持っているのでなんとかなりそうな予感。
 ちなみにこの年代のバイクの部品は廃盤で入手が困難のよう。

 そこでAさんに打診。改造をさせてもらうことになった。
だがそこは日常使いのプレスカブなので長期間預かることは出来ないので、ざっくり目検で確認してこの日は解散した。

 いろいろと検討した結果、前カゴ兼ヘッドライトステーは再利用することにした。車体側に付くステーがとんでもなく変形しているが、ここはカットして鉄板を溶接すればなんとかなりそう。
 ヘッドライトステーが折れているがこれはパイプで薄いためわたしには溶接出来ないので丸棒で新規に作ることにした。
 ヘッドライトケース等を入手すれば元通りとまではいかないが、少なくとも機能は回復する。わたしからみるとヘッドライトが暗いように感じるし実際暗い。ではあるが、10年以上? 乗っているので、必要最低限はクリアしているのだろう。

 今回は改造する許可ありなので思いきってヘッドライトを別のものに交換することにした。とはいえコストを贅沢にかけることは出来ないので何か良いヘッドライトがないか物色してみることに。
 どうせ交換するなら機能アップもはかりたいので条件を決めた。丸型ヘッドライトで左右で固定するタイプ。上下の光軸はヘッドライト下に調整ネジのあるもの。左右の光軸はリムに調整ネジのあるもの。マルチリフレクターではないヘッドライトレンズ。バルブはH4を選択(ここ重要)。
 結果的にすべての条件を満たすKawasakiの250TRの純正品を流用することにした。ヘッドライトケースが樹脂なのも気に入った。
 ヘッドライトステーは9mm丸棒と、3mm平板で切った貼った曲げたして自作した。光軸調整も簡単に出来るし、特に微調整の精度は非常に良い。
 あとは事前に出来ることは、H4バルブソケットをギボシへ変換する配線(プレスカブがギボシ接続なため)を作るくらい。車両なしでの事前作業はここまで。

 ヘッドライトバルブの選定がキモで、これは検索していてこれだ! というバルブを発見したので、実はこれを見つけて今回の改造にメドがたったのである。
 H4のヘッドライトバルブはハロゲンバルブが一般的で55/60Wぐらいの消費電力が一般的だ。だがプレスカブの標準バルブの消費電力は30/30Wである。そこで近年のトレンドLEDである。消費電力とコスパなどを考慮していろいろと検索した結果、M&Hマツシマ社製のPonLEDというものにした。
 ただし、H4型はPonLEDシリーズにはないので、HS1型を採用した。H4とほぼ同じだが、上側の爪だけ2mmほど幅が広い。保証はなくなるがニッパで左右1mmほど切り取って使用した。
 これは格安で、ハロゲンバルブよりバルブ前部がアルミの放熱器があるものの、HS1バルブソケット側には余計なギミック(放熱フィンや放熱ファン)がなく直流/交流変換器もなくまさにポン付けタイプ。おまけにハイビーム時にもロービームが点灯しているプラスオンハイビームという機能付きで、交流でも直流でも取り付け可能。さらに当然消費電力も5Wとわたしの望む機能以上のもの。今回の改造にはうってつけのヘッドライトバルブだった。


 プレスカブは交流電源をヘッドライトに使用しているが、これをジェネレータの改造などする必要がないのが良い。
 懸念はアイドリング時のチラツキだが、プレスカブでは全くチラツキもなく良好だった。
 標準のハロゲンバルブよりは圧倒的に明るいし、これより明るくしたければいくらでも明るいLEDバルブはあるし、低出力のハロゲンバルブ30W程度のものに変更も可能だし選択肢は多くなり、困ることもないだろう。
 もう取り付け後のインプレッションを書いてしまったが、自作ヘッドライトステーと純正ステーも良い案配に溶接した。

 ステーも重くなり、ヘッドライトも大きくなったので取り付け後の使用に不具合がないか心配だったが、フロントフェンダーよりはみ出ることもなく、光軸調整も問題なかった。重くなったのでブレが心配だったが、ヘッドライトステー後方上部を前カゴに固定するステーも付けた。走行してみても全く問題なかった。
 一番心配したのがハンドリングの変化だが、新聞を前カゴに積めても問題なく走行出来る仕様なので、これも問題なかった。
 つまり非常に満足する出来になった。溶接は下手くそだが、溶接箇所が剥がれるなどはないようにガッチリはしました。塗装はサフェーサーとシルバーを吹き気休めでクリアー塗装も缶スプレーしました。
 塗装は適当ですが、機能優先ですので今回は問題ないです。それに10年以上? 使用されたプレスカブなのでヤレているのでかえって綺麗になってしまいました。

 それからおまけに生きていたヘッドライトレンズはもったいないのでダイソーの2WAYライトから引き抜いたLEDバルブを仕込みました。ヘッドライトバルブを加工しました。
 1つの砲弾型LEDバルブですが、30W相当の明るさです。消費電力はマージンをやや持たせておそらく100mA程度になる抵抗値にしました。仮に15Vになっても問題ないようにしました。もちろん整流ダイオードも入れましたし、念のためのヒューズもいれました。
 本来はこちらもヘッドライトと同じ交流ですが、こちらはフロントブレーキスイッチから直流電源を横取りしました。
 これによりキーオンでポジションが点灯します。消費電力が非常に少ないので問題ないと思います。
 本当は左ハンドルにあるポジションスイッチで制御しようと思っていましたが、ポジションライト内の配線(ギボシ配線の雑然な様子)の様子をみて面倒になりスイッチは利用しない方法にかえました。
 もし要望があったら変更しようと思います。配線加工するだけで面倒ではあるものの難易度は低めなので。

 手間は掛かましたがコストはそれほどではなかったです。ヘッドライトも中古品ですし、バルブがとにかくお手頃価格だったのが大きいですね、マツシマ製なのも安心感ありますからね。
 とにかく楽しんで工作させてもらいました。つまりAさんもわたしもWinWinで良かったねということです。
 あと前カゴは純正品が1万円前後するので互換品を使用しました。新聞カゴとのことで実用上の強度は十分ですね。しかし純正の前カゴはもっと強度があります。さすがに純正品質といった感じでした。

 見た目はヘッドライト大きすぎ感は否めませんが、パリダカに出場していたかのような武骨さもあります。ヘッドライトガード的なものも左右に付けましたが、左右は前カゴの方が広いので必要なかったかも。

 今回も写真はありません。人様のプレスカブですからね。ただヘッドライトステー制作時の写真は撮っておくべきだったと思いました。
 ちなみに余談ですが、250TRのヘッドライト裏側下部には配線を通す35Φ程度の穴が2つ開いていますが、片側はホームセンターのゴムキャップで蓋をして、もう一方の穴にプレスカブのゴムキャップをそのまま利用しました。サイズがバッチリでした。これは予想外でラッキーでした。

 ポジションLEDは別にダイソーでなくてもよかったのですが、流用改造は楽しいですし、手軽に低価格というのもいいです。失敗しても缶ジュース程度の損失ですからね。
 今回のポジション改造はプレスカブでしか使えなく汎用性はあまりありませんので詳細は書きませんでしたが、もしご要望がありましたらコメント下さい。暇をみて書いてみます。こちらはメモ書きが残っているので詳しく書けます。
 こちらの改造はAさんに事前確認していません。事後に実験させてとお願いしました。よってこっちはすべて無料です。どれくらいもつものなのか楽しみです。万が一問題があっても簡単に元に戻せるようになっています(使用2日目に点灯しなくなりました。原因が分かったので改良版でテストしてもらっています)。
 またこれも余談ですか、わたしもプレスカブが欲しくなってしまいました。それでは!