はい、こんにちはKOKEです。
今回は本当に当ブログにはなんの脈略もない健忘録となります。
WEBでは情報が少なく、困った末にたどり着いた方のヒントとなるかもしれません。専門家ではないので色々と端折ります。
以下で書くこと以上のことは答えられませんし、質問等は受付ません。もちろん写真等もありません。ことを終え、書きたい欲求が高まったのでブログに投稿しました。
友人からSUZUKIスカイウエーブ250(CJ43)の故障をみてと頼まれました。少し興味があったので弄ってみました。情報はWEBで分かる範囲。
症状は走行中エンジン停止。以降エンジン不動。FIランプ点滅。セルは回る。
簡易故障診断は6極カプラーの2線のショート(白黒と白赤)。場所は、スクリーンの下カバーを外して前タイヤ側から左下。黒いカバーが被っている6極カプラー。メータ表示は、-C41。フェールポンプリレーの故障らしい。配線の断線があったというブログもあった。
このSUZUKIスカイウエーブ250(CJ43)は知人から入手して1カ月ぐらいで、以前は海に近いところで乗られていたらしい。
とりあえず、フェールポンプリレーとやらがどこにあるかサッパリわからない。そこでフェールポンプから配線を追っていくことにした。ポンプはシート下のカバーを外すとすぐ下にある。
ポンプからは4線出ている。これを辿ると車体右下のメインハーネスに繋がっている。メインハーネスの下に下がっている部分のビニールを一部剥がしてみた。フェールポンプの配線の赤線はメインハーネスでは赤/黄色になっている。赤/黄色の3線が結合している部分を触ったら抜けた。腐食して結合部分がダメになっていた。故障個所を発見したと喜んでいたが、わずかながら繋がってはいたようで結線し直してもエンジンは掛からなかった。もうひとつ黒線の結合部も怪しかったがこちらも辛うじて繋がっていたので変化なし。
これはフェールポンプリレーを探さないとどうにもならない。どう探しても見つからない。困った。再度WEBを漁る。サイドスタンドリレーとフェールポンプリレーは同じものを使用しているという記述があった。だが、一体どこにあるのかサッパリ分からない。サービスマニュアルがあったらそれが最善だけれども、パーツリストでもあれば探す助けにはなるが、もちろんない。
同じ2つのリレーを探せばそのどちらかがフェールポンプリレーなのだから、外装を剥がせば見つかるはずだ。最終的にはフロントカウルを外したら見つかった。前タイヤ側からみて左側の奥まったところに同じようなリレーが仲良く並んでいた。
手前のリレーを外そうとしたら赤線が軽く抜けた。下を覗いたらカプラーの端子が緑青(ろくしょう)をふいていた。緑青とは10円玉が緑色に変色していたりするあれである。端子からカビの菌糸ような緑青がみえたので完全に腐食して断線したようである。
海に近いところで乗られていたらしいということと、走行中にエンジンが止まったという話だったので、塩害で配線の腐食が進行していたが、走行中の振動で断線したことが推測できる。
カプラーを外してみたら端子は特殊なものではなく、ホームセンターで買えるものだったので端子だけ買ってきて差し替えた。端子抜きは精密ドライバーのマイナスで代用した。端子圧着工具は手持ちのもので行った。最悪ラジオペンチでもどうにかなるとは思う。
見事修理? が完了した。しかしボロボロなバイクだな。つまりお金を掛けるほどの価値がないバイクだから、素人2人が弄って直らなければ捨てる程度の車体だったわけである。今回は事なきを得たが、また別の故障が頻発しそうな予感がする。友人と次は無いなと話した。飯をおごって貰ったが、牛丼かよ。マジで次は無いな。
それは冗談だが、今回の件で得られることがいくつかあった。程々に古い車体であるが、塩害により経年劣化の進行が促進されたように思われる。つまり、塩害がなくとも更に古い車体にも似たような故障が起こると推測される。
メインハーネスの最下部ではビニール等で保護されているが、特にオートバイはハーネス系の完全な防水処理は無理なので、水が内部に入り込むと抜け辛く、ここに複数の配線が結線されていると腐食して断線する可能性が高くなるということだ。つまり、メインハーネスの最下部では可能な限り結線がない方が望ましいと思われる。今回の事例から類型の故障はメーカー、車種問わず起こりえることが考えられる。
今回はメインハーネスの最下部が直接の原因ではなく、リレーのカプラー端子の腐食・断線ではあったわけだが、順番が違っただけで、メインハーネスの最下部内部で断線が先に起こっていたかもしれないわけで、結果的には故障のリスクを少しだけ下げたことになった。
それからいつも思うことだが、WEBでは完全に望む情報を得ることは難しい。それは色々な要因が考えられるがこれは割愛する。言いたいことは、個人で修理を試みるにはサービスマニュアル・パーツリスト等が必要だということだ。今回は特にそれを痛感した。
逆説的だが、効率ばかりが求められる世の中で、皆さんはどう思うかは分かりませんが、今回のような遠回りがあってもいいとKOKEは思うのです。それでは!
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