今回のネタは体重の制御についてだ。というのも、久しぶりに実家で晩飯をご馳走になっている際の何気ない会話でのこと。
「あんた、今、体重何キロなの?」
「体重計が無いから計っていないけど、少し太った気もするけど、68キロくらいかな?」
「お風呂場の脱衣所に体重計があるから計ってみたら?」
「じゃあ、計ってみてくる」
服は着たまま体重計にのった。まあ、おおむね68キロ位だろうなと高を括っていた。よもや70キロを超えているなどとは想像だにしなかったが……な、なんと驚きの76キロ。目を疑った。こんな体重見たことがない。焦った。これが昨年の9月中旬の出来事であった。
わたしの身長では理想体重が60キロである。長いことこの理想体重を保ってきたが、7,8年前から体重が徐々に増えだし、妥協して65キロを基準点にしようと決めていたが、これもなし崩しになり、70キロを超えなければ……なんて自分を甘やかしていた。ところがどっこい76キロである。痩せることを固く誓ったのである。
痩せるための作戦を立てることにした。運動は大嫌いなので運動は無しで考えることにした。あと、ダイエット本の類やサプリメントに頼るのは無しで行くことにした。お金は掛けたくないからね。
そうすると必然的に食事を制限するしかない。この飽食の時代にダイエットは非常に厳しいものである。だから、出来そうなことから始めることにした。まずは、甘い缶コーヒーやジュースの類をきっぱり辞めた。毎日2本は飲んでいたので、塵も積もれば山となる訳である。烏龍茶や無糖のコーヒーに切り替えた。食事の制限はこの時点では行っていない。
週一で実家に晩飯をご馳走になるので、このタイミングで体重を計って今後の指針を決めることにした。2週間目に早くも体重が落ちはじめた。5キロ落ちて71キロ。驚いたが、驚きはここまで。以降後一カ月間はまったく変化が無かった。
これは方針を改めるべきだなあ、と思った。まずは、食事を朝夕に限り自炊することにした。昼飯は相も変わらずコンビニ弁当であるが。で、朝夕の白ご飯を毎食1合から0,7合にした。2合を炊いてこれを3等分にしたのである。ほんの気持ち減らしただけだが、空腹感がやるせない。空腹感を埋めるため、キャベツを毎食追加した。それとお菓子の類も極力減らしたので、甘味が恋しい。仕方がないので甘味のある飲むヨーグルトを飲むことを許すことにした(これは夕飯後にだけ)。いつの頃からか便秘気味なのでこの改善に、と、いう言い訳を許可したのである。
これで2週間を過ごして、ようやくさらに3キロほど体重を落とすことができた。68キロ位になった訳である。成果が出ると嬉しいわけでさらに工夫をすることになる。甘味のある飲むヨーグルトをプレーンのヨーグルトと果物に変更したり、おかずの肉を減らして、キャベツを増量したりと細かな変更を積み重ねた。
今年に入ってからの変更は割と大胆になった。昼飯のコンビニ弁当を徐々に減らし、おにぎり2個にし、さらにおにぎり1個にして、ついに昼飯を抜くことにした。腹が減ったら林檎や柿などの果物だけは許可した。
このような涙ぐましい努力の甲斐あってここ一カ月ほど65キロをキープしている。つまり11キロ体重を落とした訳である。さらに2キロほど体重を落として打ち止めとしたい。勿論のこと食生活はこのスタイルを維持しなくてはリバウンドという最悪な事態になりかねないので用心はしないとならないだろうなあ。
何度も繰り返すようだが、この飽食の時代に食事の自己管理は厳しい。これはわたしだけの問題ではなく、そこのあなたにも関係するかもしれないし、世界中の人々の問題でもある。飢餓の時代は過ぎ、好きなものを好きなだけ食べることが可能な時代です。
自己の体質にもよりますが、現代社会ではどのような体質であっても、体重の管理はとても難しい。ダイエットに成功したとしても5%位の人はリバウンドしてしまうという統計も見逃せません。
また我々は常にストレスにさらされています。これを解消する簡単な手立てが食事であることも見逃せない事実なのです。暇を潰したかったり、人恋しかったりした場合にすることは、わたしの場合、小説を読みながらポテトチップスをつまんだり、チョコレートをほおばったりします。これで随分とストレスが解消されます。街を歩きながらたこ焼きや、たい焼きを買い食いするのも楽しいですよね。実に簡単に気晴らしができる時代なのです。
こんな自堕落な生活をしていたということもありますが、それほど偏った食事もしていないし、どちらかと言えば食べる量は減っている気がしていたのですから、代謝が良くないというのもありますが、ここまで太ったというのが驚きでした。
肥満は自己管理能力が低いとみなされる社会風潮もあり、更なるストレスが掛かりますよね。だから我々は肥満を恐れているわけです。勿論のこと成人病予防という側面もダイエットにはあると思いますが。
しかしながら、人間というのは太りやすい食品を好むように出来ているのです。脂質、糖分などは過剰といってもよいほどに回りに溢れています。お客様から“ビッグカツ”の差し入れなどあった日には誘惑に勝てません。日々これ戦いです。
これを狙い撃ちにするダイエットという商売も実に様々で、市場規模も大きい訳です。皆さんも1度位はダイエットをした経験をもっていると想像しますし、いずれダイエットに立ち向かうことになるでしょう。
“飽食と肥満の時代”という言葉を1度は耳にしたことがあるかと思いますが、実に悩ましい時代ですね。
我々の体は脂肪を維持しようとする働きがあるようで、ダイエットしている途中経過で体重が落ち辛い期間があります。これは体が脂肪を減らさないように代謝も落として痩せにくくする為であるようです。この期間で諦めてしまうとダイエットに失敗したということになりますね。つまりダイエットは1日にして成らずということでしょう。またこの期間には様々な体調の不調が発生する場合があるようです。わたしの場合には幸いなことに体調不良はありませんでした。次の食事が楽しみで仕方ない感が凄いです(現在も)。
一方で太る過程では体調不良が起こらないと言われています。理不尽な気もしますが、体は脂肪を蓄え維持しようとするためです。先祖が飢えから生き抜いた、いわゆる“節約遺伝子”という働きによるものらしい。これは諸説あり、日本人の場合には当て嵌まらないのではないか? この飽食の時代において日本でも節約遺伝子に変化があるのでは? などである。
遺伝子による影響は否めないが、環境要因も大きいと思われる。つまり、遺伝子的特性は変えようがありませんが、環境的要因は努力によってとても困難なことですが、変えることができます。特に日本食はダイエット向きだと考えられます。納豆や豆腐、煮物など体に良い食品がとても多いです。
それと便利な世の中なので、体を動かす機会が非常に少ないというのもあります。適度な運動は必要だということですね。わたしは運動が大嫌いなのでこれを除外しましたが、改善の必要があるとは認識しています。なにか良い案はないか考えたいところです。
わたしは子供の頃からバランスの良い食事を提供されていたので、肥満に悩むことはありませんでしたが、一人暮らしを始めてからこのバランスを崩したのが大きな要因だと思われます。朝昼晩の食事をコンビニやファストフードで済ませていたのでそれは太るよなあ。と、いうことです。子供の頃から肥満だった場合と比べるとまだマシなのかも知れませんが。もしあなたにお子さんが居て肥満なら早めの対処が必要であると考えます。早いうちから対処方法を身に付けさせるべきです。必ず感謝されますよ。
それとゲームなどで運動しないのも問題がありますね。運動嫌いのわたしの言うべきことではありませんが。
肥満は個人の問題だけでなく、社会の問題でもあるとわたしは考えます。家庭でも対処すべきでしょうし、学校などでも十分に教育すべきだと思います。糖尿病や心臓病の弊害は過小評価すべきではありません。防げるものなら防ぐべきです。子供の頃から教育されれば大人になっても苦労は少ないだろうし、お金も掛かりますからね。なにより健康である方がより良く生きていけますからね。
ただ、誤解しないでほしいのが脂肪は悪ではないということです。脂肪は我々のエネルギーであるので、極端なダイエット、行き過ぎたダイエットは禁物であるということです。
適度な状態を維持するのが重要であるということです。決してモデル体型を目指すとかの無謀はしないことです。もしそれが叶ったとしても急にモテたり、人生が上手くいくことはありません。過度な期待はしないことです。
また肥満が解消されないから手術をするという方法がありますが、非常にリスクがあるそうです。なるべくならそこに行くまでに何とかしたいものですね。
ここまで色々書いてきましたが、わたし自身も模索中ですし、他人に語っているようで、実は自分自身の戒めとして書いているというのが本音です。
ああ、カツ丼とショートケーキが食いたい! チョコレートとお煎餅も食べたい! なかなかに悩ましい世の中なのである。